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リスティング広告の代理店乗り換えガイド|失敗しない判断サイン5つと移管手順【大手代理店出身者が解説】

「提案がまったく出てこない」「レポートを読んでも結論が書かれていない」「修正依頼への対応が遅い」。

リスティング広告を代理店に任せている経営者・Web担当者の方から、こうした声を本当によくいただきます。

ただ、不満があってもいざ乗り換えとなると、不安が立ちはだかります。

「アカウントは引き継げるのか」「直後にCPAが悪化したらどう経営層に説明するのか」「次の代理店も同じだったらどうしよう」。

結論から言うと、リスティング広告の代理店乗り換えで最も大きな損失を生むのは、判断の遅れではなくアカウント所有権を確認しないまま動くことです。

所有権を誤ると、過去のデータ・機械学習・リターゲティングリストがすべてリセットされ、ゼロからのやり直しになります。

本記事を書いているのは、ClimbUp Agency代表の濱口です。

月間数千万円から2.5億円規模の大型予算案件を担当してきた大手代理店出身の立場から、代理店乗り換えの判断と実務を整理します。

契約更新のタイミングを逃すと、違約金や移管トラブルで損失が拡大することもあります。

本記事を経営判断の材料として活用してください。

なお、自社の状況だけで判断が難しい方向けに、ClimbUp Agencyのサービス内容・料金・実績をまとめた資料を無料でお送りしています。

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リスティング広告の代理店を乗り換えるべき5つの「構造サイン」|社内で説明できる判断軸

「なんとなく不満」では、社内(経営層・上長)に乗り換えを説明できません。

本章では、経営会議で報告できる5つの構造的判断サインを整理します。

1つでも該当すれば、本格的に検討すべきタイミングです。

判断サイン概要
サイン1:改善提案が止まっている半年以上CPA・CV数が頭打ちなのに、新規施策の提案が出てこない
サイン2:レポートが「現状報告」止まり数字は並ぶが「結論」「次アクション」「優先順位」が出てこない
サイン3:レスポンスと修正対応の遅延軽微な修正に5営業日以上、質問への回答が表層的
サイン4:運用ミス・設定漏れの頻発予算超過・停止漏れ・無関係KW出稿などのミスが発生
サイン5:戦略レイヤーの議論が成立しない媒体運用の話に終始し、事業KPI・LP・CRMの話ができない

それぞれ詳しく見ていきましょう。

サイン1|改善提案が止まり、半年以上数字が頭打ち

リスティング広告は通常、配信開始から3〜6か月でデータが蓄積され、機械学習による最適化が進む時期に入ります。

つまり半年経っても成果が頭打ちで、しかも代理店側から新規施策の提案が出てこない場合は、「改善する意志が代理店側に見えていない」サインです。

同じ広告媒体・同じ予算規模でも、キーワード構成・入札戦略・クリエイティブのサイクルが変わることで、CPAが大幅に改善するケースがあります。

逆に言えば、現状の代理店がそのサイクルを回せていないなら、運用体制そのものに問題があると考えるのが自然です。

社内に乗り換えを提案する際は、「成果が悪い」ことではなく「改善のアクションが見えない」ことを論点に据えると、納得感のある判断軸になります。

なお、そもそも自社の広告がどの段階にあるのかを判断したい方は、リスティング広告の効果が出るまでの期間もあわせてご確認ください。

サイン2|レポートに「結論」「次アクション」がない

月次レポートはきちんと届く。

グラフも数字も並んでいる。

けれども読み終えても「で、結局どうすればいいのか」がわからない。

これは典型的なリプレイスサインです。

数字は事実の羅列に過ぎず、運用とは本来、その数字から次の一手を導く意思決定の連続です。

「どこに勝ち筋があるか」「次に何を試すか」「優先順位はどうか」がレポートに書かれていないなら、運用ではなく「作業」になっています。

「先月と同じ運用を継続します」が3か月続いたら、要注意です。

レポートの良し悪しを自分で判定したい方は、リスティング広告の分析方法で紹介している指標の見方が判断材料になります。

サイン3|修正対応・質問回答が遅く、表層的

キーワード追加・広告文の差し替えといった軽微な修正に5営業日以上かかる。

質問しても「確認します」のまま返ってこない、または返ってきた内容が表層的で論理が通っていない。

こうした症状は、担当者の優先順位が下がっているサインです。

特に月間広告予算100〜300万円の規模では、手数料の観点から代理店側の運用リソース配分が中途半端になりがちな現実があります。

なぜそうなるのかは業界の構造課題の章で詳述します。

まずは「自分の案件が代理店内でどの優先順位か」を見極めるサインとして、レスポンス速度と回答の質を観察してみてください。

サイン4|運用ミス・設定漏れが頻発する

特定の日に広告の停止を依頼したのに停止されなかった」「依頼していた予算を大幅に超えて消化していた」「ターゲットとしていないキーワードで出稿されていた」。

こうした運用ミスは、広告費が直接損失になる致命的サインです。

人手不足や担当者の優先順位低下が原因のケースが多く、担当者変更を要望しても改善しないなら、組織体制の問題と判断できます。

特に経営者にとって、広告費は経営に直結する資金です。

「ミスは仕方ない」では済まされない領域に踏み込んでいる状態と捉えるべきでしょう。

サイン5|事業KPI・LP・CRMの議論が成立しない

「CPAの議論はできるが、その先のLTVの議論ができない」「広告媒体の話はできるが、LP改善やCRM、計測タグ整備の話になると黙る」。

これは代理店の支援領域が「管理画面の中」に閉じている証拠です。

広告は事業全体のKPIを動かすための手段に過ぎません。

事業KPI→マーケファネル→広告→LP→CV→LTVという構造で会話できる相手でなければ、本質的な改善は望めません。

弊社ClimbUp Agencyでは、管理画面外の領域まで自社で手を動かして実装しています。

広告管理画面だけに閉じた支援では、本質的な事業成長は描けないと考えているためです。

乗り換えないほうがいいケースと、乗り換えで必ず失う3つのもの

サインに当てはまったとしても、すぐ乗り換えるのが正解とは限りません。

代理店の乗り換えには、必ず失うものと、一定のコストが伴うためです。

本章では、判断を一段冷静にするために、失うものと「乗り換えないほうがいいケース」を整理します。

乗り換えで必ず失う3つのもの

アカウントを引き継げた場合でも、乗り換えでは次の3つが確実に目減りします。

失うもの影響回復の目安
入札の機械学習運用方針の変更でスマート入札の学習が再開され、短期的にCPAが上振れる1〜2か月
前任者の暗黙知「このキーワードは過去に外した」「この訴求は反応が悪かった」という失敗の履歴が消える3か月程度
自社側の立ち上げ工数商材説明・KPI共有・レギュレーション伝達に自社の工数が10〜20時間かかる初月に集中

特に見落とされがちなのが3つ目の自社側の工数です。

乗り換えは「代理店を変える」作業ではなく、「自社の事業を一から説明し直す」作業でもあります。

繁忙期や採用・新商品リリースと重なるタイミングでの乗り換えは、意図的に避けるべきです。

乗り換えないほうがいいケース3つ

次の3つに当てはまる場合、乗り換えても同じ結果になる可能性が高くなります。

①運用開始から3か月未満のケース

配信初期はデータ量が不足しており、機械学習の最適化も進んでいません。

この段階での成果不振は代理店の実力ではなく、単にデータ蓄積の途中である可能性が高いといえます。

②不満の原因が「担当者個人」に限られているケース

レスポンスや知識量への不満が担当者1人に起因するなら、まず担当変更を要望するのが先です。

担当変更後も改善しなければ、そこで初めて組織体制の問題と判断できます。

③ボトルネックがLPや商材側にあるケース

CTRは業界水準を満たしているのにCVRだけが著しく低い場合、問題は広告ではなくLP側にあります。

この状態で代理店だけを変えても、CPAは動きません。

まずはリスティング広告のLP改善CPAを下げる打ち手で、ボトルネックがどこにあるかを切り分けてください。

逆に、切り分けた結果「広告運用側に改善余地がある」と判明したなら、乗り換えの検討を進めて問題ありません。

また、代理店ではなく自社運用に切り替える選択肢を検討している方は、リスティング広告は自分でできるのかもあわせてご覧ください。

リスティング広告 代理店乗り換えの手順|安全に移管する5ステップとアカウント所有権

判断軸が固まったら、次は手順です。

ここで最も注意すべきはアカウント所有権の確認です。

誤ると、過去のデータ・機械学習・リターゲティングリストがすべてリセットされるリスクがあります。

ステップ概要
Step1:現状棚卸しと目的の言語化乗り換え目的・引き継ぐべきデータを社内で整理
Step2:乗り換え先候補のリサーチと比較無料診断・面談で複数社を評価
Step3:契約条件と違約金の確認現代理店との契約期間・解約条項・データ開示条件を確認
Step4:アカウント所有権の確認と移管手続きGoogle/Yahoo!/Metaの所有権・MCC構成・支払い方式を確認
Step5:移管・運用開始・現代理店への通知配信を止めずに切り替えるための並行運用設計

それぞれ順に解説します。

Step1|現状棚卸しと「乗り換え目的」の言語化

最初にやるべきは、「なぜ乗り換えるのか」の言語化です。

ここを言語化しておくと、乗り換え先候補を評価する基準が明確になります。

逆にここが曖昧なまま乗り換え先を探すと、「結局、雰囲気で決めて同じ失敗を繰り返す」事態になりがちです。

合わせて、過去6〜12か月のCPA・CVR・キーワード別パフォーマンスと、引き継ぎたいリターゲティングリストの一覧を整理しておきましょう。

Step2|乗り換え先候補のリサーチと無料診断の活用

候補となる代理店を3〜5社ピックアップし、各社の無料アカウント診断を活用するのがおすすめです。

無料診断は、各社の実力を「机上の提案書」ではなく「自社アカウントへの具体的なアウトプット」で比較できる絶好の機会です。

ただし、無料診断の中身は代理店によって品質に大きな差があります。

「現状の数値を並べただけ」のものから、「事業KPIから逆算した構造的な改善提案を含む15ページ以上のレポート」まで様々です。

何を見れば代理店の実力を見抜けるのかは、無料診断書チェック5項目の章で詳述します。

候補の探し方から知りたい方は中小企業向けWeb広告代理店の選定基準をご覧ください。

外注そのものの是非から整理したい方は、リスティング広告を外注するメリット・デメリットが参考になります。

Step3|現代理店との契約条件・違約金の確認

乗り換え先の候補が見えてきたら、現代理店との契約条件を確認します。

特に契約終了後のデータ開示・譲渡条件は最重要です。

契約終了後も過去の運用データを活用するには、アカウントの開示や譲渡が可能である必要があり、これが拒否されると学習データを引き継げません。

契約書を再度読み返し、不明点は乗り換え先候補の代理店にも相談してみてください。

経験のある代理店であれば、契約上の論点を整理する助言ができます。

Step4|アカウント所有権の確認と移管手続き|2026年の媒体仕様に注意

ここが乗り換え工程で最も重要なポイントです。

アカウントの所有権が「自社」か「代理店」かで、移管の難易度が大きく変わります。

媒体所有権が自社の場合所有権が代理店の場合
Google広告MCC(マネージャーアカウント)の付け替えで完結。比較的スムーズ代理店側のMCCから切り離す承認が必要。最悪、新規アカウント作成
Yahoo!広告アカウント移管で対応可能。ただし支払い方式に条件あり(後述)CSVデータ取得後に新規アカウント作成のケースあり
Meta広告(Facebook/Instagram)権限付与・解除で対応可能ビジネスポートフォリオが所有する広告アカウントは所有者変更不可。新規作成が必要なケースが多い
X広告/TikTok広告/LINE広告媒体ごとの権限設定で対応媒体仕様に応じて個別対応

Google広告には、公式に「請求先の変更(Change who pays)」というアカウント移行の手続きが用意されています。

前任の代理店がMCCから「お支払い設定の移行」→「請求先の変更」→「外部でのお支払い設定の移行」と進みます。

そのうえで新代理店のMCCアカウントID(10桁)を指定し、移行リクエストを送信する流れです。

ここで見落とされがちなのが承認期限で、新代理店は7日以内に承認または拒否する必要があり、対応がなければ自動でキャンセルされます

移管日に過去の日付を指定すると、未決済の請求書が自動で再請求される可能性がある点にも注意してください。

移行のリクエストを送信すると、新しいお支払い元アカウントの管理者は7日以内にリクエストを承認または拒否する必要があります。

出典:Google 広告ヘルプ「クライアント アカウントを別の代理店に移行する」

Yahoo!広告については、2025年12月にアカウント移管の仕様が変更されており、契約前に必ず確認しておくべき制限が追加されています。

2025年12月8日以降、アカウント移管時にも「クレジットカード後払い取引 自社出稿」を選択できるようになりました。

一方で、移管元のお支払い方式がクレジットカード後払いの場合、アカウント移管そのものが利用できません

現代理店がクレジットカード後払いで運用していた場合、アカウントを引き継げず、実質的に新規アカウントでの再構築になる可能性があるということです。

移管元のお支払い方式がクレジットカード後払いの場合は、実施日以降もアカウント移管を利用できません。

出典:LINEヤフー for Business「【Yahoo!広告】アクティブアカウント移管の仕様変更について」

Yahoo!広告を配信中で乗り換えを検討している場合は、まず現代理店に支払い方式を確認するところから始めてください。

ここを確認せずに解約日を先に決めてしまうと、移管できないと判明した時点で日程が破綻します。

Meta広告では、広告アカウントやピクセルといったビジネスアセットの所有者が固定されます。

所有者になるのは、そのアセットを作成したユーザーが所属するビジネスポートフォリオ(旧ビジネスマネージャ)です。

一度決まった所有者は変更できず、所有者を移せるのはFacebookページとカタログのみです。

代理店のビジネスポートフォリオ配下に作られた広告アカウントは、移管できません。

そのため、権限付与・解除による実質的な移管か、新規アカウント作成での運用継続を選ぶ形になります。

実際に、アカウントの所有権移譲が拒否されて再構築が必要となった事例や、重要なキャンペーン設定や広告素材が消失した事例も報告されています。

契約時点で所有権の所在を明確にしておくことが、将来の乗り換えリスクを最小化する最も確実な方法です。

Step5|配信を止めない並行運用と現代理店への通知

黒字運用中の広告を停止すると、その期間がそのまま売上損失になります。

理想は、新代理店側で新キャンペーンや新アカウントを準備し、現代理店の配信停止と新代理店の配信開始をほぼ重ねる並行運用です。

現代理店への通知は、解約予告期間と移管スケジュールを踏まえたタイミングで行います。

一般的には解約予定日の30〜60日前に通知し、移管タスクのすり合わせを行うのが現実的です。

通知時には変更理由を簡潔に伝え、移管に協力してもらう前提でコミュニケーションすることをおすすめします。

トラブル化させると、データ譲渡や移管手続きが滞るリスクがあるためです。

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なぜ代理店から提案がなくなるのか|大手代理店出身者が語る業界の構造課題

「サインは当てはまるが、なぜそうなるのか」を理解しないと、乗り換え先選びでも同じ失敗を繰り返します。

本章では、月間数千万円から2.5億円規模の大型予算案件を担当した大手代理店での経験から、業界の構造課題を整理します。

ここを理解すれば、乗り換え先の見極めポイントが明確になります。

手数料ビジネスの構造|担当社数が提案頻度を決めている

Web広告代理店のビジネスモデルは、運用額の20%前後を手数料として受け取る構造が一般的です。

つまり代理店の売上を伸ばすには、「1運用者あたりの担当社数を増やすか、平均単価を引き上げる」しか方法がありません。

結果として、提案頻度・改善サイクル・コミュニケーション量は、担当社数に反比例して決まります。

この点について、担当社数を数値で開示している数少ない代理店である株式会社オーリーズは、上限の目安を次のように述べています。

アカウントの個別課題に向き合って改善活動を続けるには、運用者1人あたりの担当社数は10社程度が上限だと思います。

出典:株式会社オーリーズ「広告代理店の選び方ガイド」(同社は自社の担当者1人あたりの支援社数を平均2.3社と公開)

裏を返せば、1人あたりの担当顧客数が極端に多い代理店では、簡易的な運用が中心になりやすいということです。

基本的なアカウント設定と入札調整、月1回のレポート送付。それ以上に手を伸ばす時間が物理的に残らないためです。

弊社ClimbUp Agencyでは、運用者1人あたりの担当顧客数を最大4社までに絞り込んでいます。

1社あたりに確保できる運用時間を、仕組みとして担保するためです。

ここで重要なのは、業界平均との比較そのものではありません。

手厚いサービス」を口頭で約束する代理店ではなく、担当社数を数値で開示している代理店を選ぶ、という観点です。

数値を開示できない代理店は、コミット量を仕組みで担保していない可能性が高いといえます。

営業と運用の分業が生む「伝言ゲーム」と論理ズレ

大手代理店では、アカウントプランナー(営業)と運用担当者が分業されているケースが多くあります。

この体制は、運用者が運用に集中できる一方で、広告主の課題が運用者に届くまでに情報が劣化する副作用を持ちます。

経営課題→事業KPI→マーケ戦略→広告施策という本来の論理が、営業の伝達工程で省略されるためです。

運用者の手元には「こういう設定をしてください」という指示だけが届きます。

すると改善提案の質も、「キーワードの追加」「入札の調整」といった戦術レベルに留まりやすくなります。

「論理的に根拠を説明できる相手と仕事したい」と感じている経営者・Web担当者が増えているのは、この分業構造の限界が見えてきたからです。

ClimbUp Agencyでは、運用者全員が広告主と直接コミュニケーションを取る体制にしています。

営業と運用を分けないことで、伝言ゲームを排除し、論理的な議論が成立する関係性を担保しています。

広告予算の大小でコミット量が変わる現実

手数料収入が予算規模に比例する以上、代理店内では大型案件の優先順位が自然と上がります。

月間広告予算100〜300万円の規模では、代理店担当者の当案件における優先順位・熱量がさほど高くない場合もあるのが現実です。

これは個別の担当者の責任ではなく、ビジネスモデルが生み出す構造的な圧力です。

逆に言えば、月50〜300万円規模の広告主が優先すべきは「大手の看板」ではありません。

自社の予算規模に対して相応のコミット量を確保してくれる体制」を持つ代理店を選ぶほうが、成果は出やすくなります。

自社の予算規模に対して手数料が見合っているかを確認したい方は、リスティング広告の費用相場で内訳を整理しておくと交渉材料になります。

ClimbUp Agencyが中小企業の広告主に支持されている背景には、この構造課題への問題意識があります。

広告予算の大小でコミット量を変えず、すべての顧客に「最大4社制限・週1施策提案・運用者直接対話」の仕組みを適用する。

これが弊社の創業時からの哲学です。

乗り換え先の代理店を見抜く「無料診断書チェック5項目」|抽象論で選ばない

ここが本記事の核心です。

乗り換え先を「提案力がある」「実績がある」といった抽象論で選ぶと、また失敗します。

最も実用的なのは、各社の無料診断書・提案書の中身を5つの観点で比較することです。

チェック項目何を見るか
①現状課題の構造的整理媒体別の問題ではなく、事業KPI〜LP〜CRMまで構造で整理されているか
②改善施策の優先順位とトレードオフ「やる施策」と「やらない施策」、優先度の根拠が明示されているか
③数値根拠と仮説の論理性「なぜその施策で改善するのか」の論理が通っているか
④管理画面外への踏み込みLP改善・タグ・GA・CRMまで踏み込んだ提案か
⑤担当社数とコミット体制の開示1運用者あたりの担当社数を数値で開示しているか

それぞれ詳しく解説します。

①現状課題の「構造的整理」がされているか

良い診断書は、現状課題を「キーワード単位の問題」ではなく「事業KPI〜広告→LP→CV→LTVの構造」で整理しています。

具体的には、次の順序で論点が展開されているかを見てください。

このように構造で整理されている診断書は、運用者の思考の深さを反映しています。

逆に「キーワードが足りない」「広告文がいまいち」といった表層的な指摘に終始する診断書は、構造で考えていない証拠です。

②改善施策の「優先順位」と「やらないこと」が明示されているか

あれもこれも提案する」診断書は、一見手厚く見えて実は危険信号です。

優先順位とトレードオフが言語化されていないと、現場では「結局どこから着手すべきか」が定まらず、リソースが分散します。

良い診断書は、次の3層で施策を整理しています。

つまり、やる施策とやらない施策の両方を、根拠付きで提示しているかどうかです。

意思決定の型がある代理店かどうかは、ここで見抜けます。

③数値根拠と仮説の論理性

「CPAが30%下がります」という主張に対し、なぜ下がるのかの論理が通っているか確認します。

リスティング広告のCPAは「広告費 ÷ CV数」であり、さらに分解すると「クリック単価 ÷(CTR × CVR)」の関係で決まります。

つまりCPA改善の打ち手は、次の3軸しかありません。

良い診断書は、現状値からこの3軸のどこにギャップがあるかを特定し、改善後の試算まで示します。

「ふんわりとした期待値」ではなく、数式で繋がった根拠を示しているかが、論理性の判断軸です。

この3軸の具体的な打ち手はリスティング広告のCPAを下げる7つの打ち手で解説しています。

④管理画面外(LP・タグ・GA・CRM)への踏み込み

リスティング広告の成果を決める要因は、実は半分以上が管理画面の外にあります。

広告管理画面だけ最適化しても、LPのCVRが伸びなければCPAは下がりません。

診断書が管理画面外まで踏み込んでいるかは、代理店の支援領域の広さを測る指標です。

弊社ClimbUp Agencyでは、診断の段階から次の領域まで一気通貫で対応しています。

広告管理画面に閉じない支援が、現代の運用代行に求められる標準だと考えているためです。

⑤担当社数・コミット体制の開示

最後のチェック項目は、「仕組みでコミット量を担保しているか」です。

口頭で「弊社は手厚い」と言う代理店は多数ありますが、1運用者あたりの担当社数を数値で開示している代理店は限られます

前章で見た通り、担当社数は提案頻度・改善サイクル・コミュニケーション量と直結します。

手厚さは「気持ち」ではなく「仕組み」で担保されているべきです。

商談の場で「御社は運用者1人あたり何社を担当していますか」と質問し、即答できるかどうかを見てください。

ClimbUp Agencyは、運用者1人あたりの担当顧客数を最大4社に制限し、最低週1回以上の施策提案を仕組みとして約束しています。

乗り換え直後のパフォーマンス推移と成功事例|経営報告できる現実的な目安

乗り換え検討の最後の不安が、「直後に数字が悪化して、社内で責任を問われないか」だと思います。

本章では、経営会議で報告できる粒度の推移目安と、ClimbUp Agencyのリプレイス事例3社を紹介します。

ただし、これは事前準備をしなかった場合の話です。

アカウント移管の工夫と引き継ぎ設計で、この期間は短縮できます。

乗り換え直後のCPA推移の現実的な目安

機械学習データを引き継げる前提でも、運用方針の変更により短期的にCPAが上振れる時期があります。

これは新しい入札戦略・キーワード構成への学習が必要なためで、避けられないプロセスです。

一方で、移管から3か月を区切りに改善基調へ入るという傾向は、他社の公開データからも読み取れます。

株式会社Grillが引き継いだ案件(業種:美容サービス、2025年7月〜12月、N=5社)では、前代理店から移管した3か月後の時点でCPAが平均1.4倍改善しました。主な改善要因は、無駄なキーワードの除外と、クリエイティブのABテストサイクルを月1回から週1回に短縮したことです。

出典:株式会社Grill「広告代理店の切り替えタイミングとは?」

注目すべきは改善幅そのものではなく、改善要因が「除外設定」と「検証サイクルの頻度」という基礎的な打ち手だという点です。

裏を返せば、前任代理店がそこに手を入れられていなかったということでもあります。

経営報告の際は、この見通しを事前に共有しておくと社内合意が取りやすくなります。

「1〜2か月の学習期は数字が上振れる可能性がある。3か月目から復旧基調に入り、4〜6か月目で改善が見える」という説明です。

事例1|シュワット様|「リスティング一本では厳しい」と伝えた上での戦略転換でCPA1/3〜1/4へ

シュワット株式会社様は、大手代理店の運用に課題を感じてClimbUp Agencyへ乗り換えられた事例です。

抱えていた課題は、次の3点でした。

この事例が示唆的なのは、ClimbUpが最初に行ったのが運用テクニックの改善ではなかった点です。

「リスティング一本は数字的に厳しい」と正直に示し、ロジカルな根拠でMeta広告を提案してくれた

シュワット株式会社様 導入事例インタビュー

つまり、既存のリスティング広告を磨き込むのではなく、リスティング一本からMeta広告への戦略転換を提案したということです。

あわせて日次レポート体制を導入し、バナークリエイティブの制作と検証を継続的に回しました。

結果としてCPAは従来比で約1/3〜1/4まで低減し、ROAS改善によって「広告費を使うほど利益が出る」状態を実現しています。

この事例から学べるのは、乗り換え先を評価する際に「今の媒体をうまく運用してくれるか」だけを見てはいけないということです。

「そもそもこの媒体でいいのか」を根拠付きで問い直せる相手かが、成果を分けます。

事例2|TYシステムサービス様|成約率50%→70%へ改善

株式会社TYシステムサービス様(シャッターの取付・修理・メンテナンス事業)は、前代理店の運用がマンネリ化し、成果が頭打ちになっていた事例です。

連絡への返信が数日後、上司確認が必要な案件では1週間以上かかるという状態でした。

乗り換え後の主な改善ポイントは次の通りです。

これらの管理画面外の改善を組み合わせた結果、広告経由の成約率が50%から70%まで改善しました。

間違い電話が激減したことで、営業リソースの効率化にもつながっています。

「広告を改善する」ではなく「広告経由のビジネス全体を改善する」発想が、成果につながった事例です。

事例3|Ameripros合同会社様|CPA30%改善・広告予算20%削減

Ameripros合同会社様は、美容医療クリニックの経営支援を行う企業様です。

月間の広告予算は2千万円弱の規模で、Google広告の自社運用が頭打ちになっていました。

それ以前の代理店とのやり取りでは、「論理的思考力」と「知的誠実さ」の欠如に課題を感じられていたといいます。

ClimbUp Agencyへのリプレイス後、Google広告の運用最適化と除外設定の改善に着手しました。

あわせて、Yahoo!広告とMeta広告の配信を新規に開始しています。

さらにLPOツール「Dejam」と変更履歴PDCAシートを導入し、施策と結果の因果を追える体制を整えています。

成果は、Google広告のCPAを約30%改善、広告予算を約20%削減です。

予算を削減しながら、売上は横ばい〜微増を維持しました。

その水準は、外資系戦略コンサルファームの人材と比較しても遜色ない、非常に高い総合力を感じました。

Ameripros合同会社様 導入事例インタビュー

経営者目線で代理店を選ぶ際、「論理が通じる相手か」「わからないことを正直に認められるか」は、長期的なパートナーシップを築く上での重要な観点になります。

他の支援実績もあわせて確認したい方は、ClimbUp Agencyの支援実績一覧をご覧ください。

リスティング広告の代理店乗り換えに関するよくある質問

最後に、乗り換えを検討される方から実際によくいただく質問にお答えします。

Q. 乗り換えにはどれくらいの期間がかかりますか?

解約予告期間を含めて、意思決定から新体制での配信開始まで1.5〜3か月を見ておくと安全です。

内訳は次の通りです。

解約予告期間と移管準備は並行して進められるため、先に契約書を確認しておくと全体を短縮できます。

Q. 違約金は必ず発生しますか?

いいえ、契約期間の満了に合わせて終了すれば、違約金は発生しないのが一般的です。

違約金が問題になるのは、最低契約期間が残っている状態で中途解約する場合に限られます。

まず契約書で「最低契約期間」「解約予告期間」「中途解約時の取り扱い」の3点を確認してください。

Q. アカウントを代理店が所有している場合、データは諦めるしかないですか?

すべてを諦める必要はありませんが、引き継げるものと引き継げないものを分けて考える必要があります。

キャンペーン構成・キーワード・広告文・除外リストは、CSVエクスポートで新アカウントへ移植できるケースが多くあります。

一方で、入札の機械学習データとリターゲティングリストは、アカウントを移管できなければ引き継げません。

解約を切り出す前に、まず現代理店へ「アカウント移管が可能か」「不可の場合、設定データのエクスポートは可能か」を確認してください。

Q. 現代理店に乗り換えを伝えると、運用が雑になりませんか?

リスクはゼロではないため、通知のタイミング設計が重要になります。

推奨は、乗り換え先を確定し、移管手順の見通しが立ってから解約予告期間に合わせて通知することです。

通知時は不満をぶつけるのではなく、移管への協力を依頼する姿勢で伝えるほうが、結果的に手続きが円滑に進みます。

Q. 手数料が安い代理店に乗り換えれば費用対効果は上がりますか?

手数料率だけで選ぶことは推奨しません。

手数料を下げるには、1運用者あたりの担当社数を増やすか、支援範囲を狭めるかのどちらかが必要になるためです。

比較すべきは手数料率ではなく、「手数料に何が含まれるか」と「1社にどれだけの時間を割くか」です。

費用の内訳の考え方はリスティング広告の費用相場、投資対効果の測り方はリスティング広告の費用対効果で詳しく解説しています。

まとめ|リスティング広告の乗り換えを成功させるために

本記事の要点を整理します。

リスティング広告の代理店乗り換えは、経営判断として大きな決断です。

だからこそ、感覚ではなく構造で判断し、社内に説明できる材料を持って臨むことが、成功確率を高める最も確実な方法です。

ClimbUp Agencyの強みは、本記事で述べた「仕組みで担保したコミット量」「論理的思考力と知的誠実さ」「管理画面外まで踏み込んだ実装力」です。

中小企業の広告主の皆さまと「事業成長という高い山を、共に登る」パートナーシップを目指しています。

現在の代理店の運用状態を第三者の目で確認したい方は、無料の広告アカウント診断をご活用ください。

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